
10月4日のこと。
曹洞宗婦人会の研修大会にて、なんと歌う機会をいただきました。
お寺に嫁に来てから、とにかく「腰は低く、目立たないように。」と義母から教育されてきましたが、
こんなことになってしまいました。笑
伝統のある世界ではどこも同じだと思いますが、
若い人はなかなか発言権がなく、縦社会に順応するのが生き延びる道。
嫁なんて本当に小っぽけな存在です。
でも、私は難病を患って色々な人に助けてもらい、大切なことを学び、
それを誰かに聞いてほしい、
聞いてもらうにはどうしたらいいんだろうと、考えるようになりました。
そして思い付いたのが
『歌で表現する』こと。
歌ならみんなが聞いてくれる。
何年もかかってわかったことが1曲3分で伝わる、と。
そうして細々と歌いつづけてきましたが、
とうとう大勢の寺族の方々の前で歌う機会が与えられました。
不安と期待が入り交じる中、意を決してステージに上がり、心をひらいて正直に歌いました。

すると、会場中の皆さんが真剣に耳を傾けて下さり、私も気づけば夢中で歌っていました。
聞いてくれる人がそこにいること。
なんてありがたいことなんだろうと感動しながら歌いました。
聞いてくれる人も、きっと色々なご苦労を経験されてきたのだろう、
だからこんなに真剣に耳を傾けて下さるのではないかと感じました。
コンサートが終わると皆さん笑顔に。
「良かったよー!」「涙出ちゃった。」「いい時間だったよ。」と
声をかけていただき、私も笑顔に。

そこに誰かがいてくれて、ここに私がいる。
受けとめてくれる人がいて、歌うことができる。
本当に幸せを感じるコンサートでした。
時代は令和になり、新しい世界が始まっています。
自分もそろそろ腹を決めて、新しい道を創造せねばと思うこの頃。
その覚悟を決めるような、そんなステージでした。
感謝とともに。